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君無き世界(倉庫)

イチウリ妄想暴走日記へのご来訪、ありがとうございます^^

拍手お礼SS 恋雨 石田視点 『唇が忘れない』



 唇が忘れない

   ──恋雨 石田視点──




阿散井の気配が不意に……色めくものに変わった。


俄かに緊張する僕にお構いなく、大きな手が背中に回り抱き寄せる。
こういった行為は寧ろ不得手だと思っていた阿散井の指が、少しの躊躇もなく僕のニットの中に滑り込む。
指の腹で肌を直に撫でられると、覚えたての甘い刺激にまだ慣れず……つい抗い、服の上からその手を止める。
彼はいつも性急に求めてくるが、リードが巧いのかいつの間にか阿散井のいいようにされてる気がする。
経験の差にしても、正直ものすごく悔しい。


阿散井の口づけが降る。髪に。瞼に。唇の横に。
軽く吸うような刺激も甘く、たったそれだけの事で、容易く波に攫われそうになる。
唇が離れると一瞬の間を置いて、阿散井の舌が耳の穴に差し込まれ、体がビクリと大きく跳ねた。
何でこんな所が感じるんだ?僕だけなのか?
しかし誰と比べる訳にもいかず、考えるのを放棄する。


阿散井の指が、また僕の肌の上を滑り出す。
気がつけば、僕の手は縋るように彼の衣服を握り締めていた。
屈辱だ。でも直にどうでもよくなる。
口づけられる頃には、溺れて、流されて、君以外何も見えなくされている。


「俺ぁ、何だってこんなに……お前にイカレちまったんだ?抱けば抱くほど、おかしくなる。」


そんなことを呟く君の言葉は口づけに変わり………。


これから先何を忘れても失くしても、君の声だけはきっと……僕の唇に残る。




■ 微エロ??ギャグにならないように頑張りました!え?頑張るトコ其処?
□  阿散井はテクニシャンらしいです(笑)


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